2018年のトピックス

トピックス一覧

魚類のウロコのキラキラ光を外部磁場を変えることで制御 ―キラキラの元物質を疑似的なフォトニック結晶としてとらえて光干渉を解明―
(2018年12月13日 掲載)

生体内で光の屈折率を制御して光反射をうまくコントロールすることで、生存淘汰などに最適の"見え方"ができるよう生き物たちが工夫していることは、これまで多くの研究報告がなされてきました。光利用を可能にしている物質として第一の候補になっているものが、地球上全ての生物のDNAの成分でもある核酸塩基の1つ、グアニンです。しかし、肝心のこのグアニンが生物の体内で形成するグアニン結晶の特異な結晶構造などの物理化学的特性はよく理解されていませんでした。

国立大学法人広島大学ナノデバイス・バイオ融合科学研究所の岩坂正和教授、国立大学法人山口大学大学院創成科学研究科 工学系学域の浅田裕法教授らの研究チームは、魚をキラキラさせる原因である非常に小さい鏡(グアニン結晶板)を磁場で操作し、これまで謎に包まれていた魚の体表の強い輝きの説明に成功しました。このグアニン結晶板が単に光を反射するだけでなく、ある程度透明性も有することに着目し、水に囲まれた空間で鏡が周期的に配列することがキラキラを起こす本当の原因であることを明らかにしました。
これまで、われわれ人類は人工的に光を利用する工夫をいろいろと行ってきました。その一方で、自然界の生物も太陽光を上手に利用することはよく知られています。生物がつくる材料の機能をまねる技術は、バイオミメティクスと呼ばれる研究分野で最近盛んに開発されています。例えば、魚や昆虫などの動物が体表の色を体の一部の周期構造でうまく光を反射させてつくりだすことは、構造色として知られています。そこで生物が光を上手に使う様子を詳しく調べることで、疾病の影響を受ける細胞の活動を光で詳しく調べることができる新しい技術に結びつくのではないかと考えました。

今回、魚の体表にあるキラキラの原因物質であるグアニン結晶と呼ばれる材料に着目した理由は、この結晶が自然界での生存淘汰・生物進化の過程で選ばれた大変効率よく光を制御できる物質とみなされているからです。身近な自然・水族館などにおいても、魚の集団による光の強さや色あいのダイナミックな変化を、泳いでいる魚の集団の動きで見ることができます。この現象もヒントに、水中でのグアニン結晶の集まりを浮いた状態で磁場で制御し、光強度の変化が反射のみでなく光干渉とよばれる仕組みに依存することをつきとめました。

グアニン結晶板の厚みは100ナノメートル程度と非常に薄いため、医療用細胞イメージング技術の際の狭い空間での光制御に最適です。今回の報告では、たくさんのグアニン結晶板が水中に浮遊した状態に磁場をかけ2倍程度にまでキラキラを強めることができました。このグアニン結晶板を細胞の近くに手鏡のようにおけば、細胞から分泌される疾病の兆しをすばやく立体的にキラリと見つけることができそうです。今後、がんなどの病気の進行を迅速に調べる新しい方法に結びつくことが期待されます。

本研究は、国立研究開発法人科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業チーム型研究(CREST)「新たな光機能や光物性の発現・利活用を基軸とする次世代フォトニクスの基盤技術」研究領域(北山研一総括)の研究課題「魚のバイオリフレクターで創るバイオ・光デバイス融合技術の開発」の一環として広島大学の岩坂正和教授および山口大学の浅田裕法教授の共同研究で行われたものです。

本研究成果は、平成30年11月19日、英国科学誌「Scientific Reports」(オンライン版)に掲載されました。
 
【発表論文】
著者
Masakazu Iwasaka* Hironori Asada * Corresponding author(責任著者)
論文題目
Floating photonic crystals utilizing magnetically aligned biogenic guanine platelets (磁場配向した生物由来グアニン結晶による浮遊型フォトニック結晶)
掲載雑誌
Scientific Reports
DOI 10.1038/s41598-018-34866-x
https://www.nature.com/articles/s41598-018-34866-x

 
研究結果の詳細は こちら [PDF:2.1MB] をご覧ください。

慶進高等学校 大学見学
(2018年12月13日 掲載)

慶進高等学校 大学見学_1 慶進高等学校 大学見学_2 慶進高等学校 大学見学_3 慶進高等学校 大学見学_4

12月7日(金曜日)に慶進高等学校の1年生25名が工学部を見学に訪れました。
堤工学部長からの挨拶から始まり、慶進高校出身の在学生との懇談がありました。懇談には、西村文音さん(機械工学科1年)、山根潤一郎さん(機械工学科4年)、片岡陽さん(社会建設工学科4年)の3名の在学生が参加し、大学生活や高校時代での勉強方法など様々な質問があり、先輩から的確な回答や温かいアドバイスがありました。
図書館の見学の後、望月広報室長から工学部7学科の説明、特徴的な研究の紹介、学習支援や就職状況等について説明がありました。
最後に電気電子工学分野の大原教授による「プラズマとは何か エネルギーについて考えよう」と題した模擬講義が行われ、実験機器を使用しながら、プラズマやエネルギーについて分かりやすく説明され、学生たちは大学の授業の雰囲気を体験しました。


創成科学研究科機械工学系専攻 野村和伸さん、板村成さんが国際会議JCREN2018においてBest Presentation Awardを受賞しました
(2018年12月13日 掲載)

創成科学研究科機械工学系専攻 野村和伸さん、板村成さんが国際会議JCREN2018においてBest Presentation Awardを受賞しました_1 創成科学研究科機械工学系専攻 野村和伸さん、板村成さんが国際会議JCREN2018においてBest Presentation Awardを受賞しました_2

2018年12月1日(土曜日)から3日(月曜日)に、山口大学常盤キャンパスにて開催されました国際会議The 7th Joint Conference on Renewable Energy and Nanotechnology (JCREN2018・実行委員長:創成科学研究科 田之上健一郎教授)において、野村和伸さんと板村成さん(指導教員:望月信介教授・鈴木博貴助教)が、Best Presentation Awardを受賞しました。両学生の口頭発表の題目、概要および喜びの言葉は下記の通りです。

野村和伸さん(博士前期課程二年)
題目:Numerical Simulation Study on the Incompressible Decaying Turbulent Flows affected by the Divergence of the Viscous Terms
概要:本研究は流体数値解析です。非圧縮性流体の解析は収束計算を必要とし、計算コストが莫大になる傾向があり、本研究は数学モデル導入により大幅なコスト削減を実現しました。将来的に、汎用流体解析ソフトウェア等におけるコスト削減が期待されます。
言葉:このような賞を頂き大変光栄に思います。今回の受賞を励みに今後もより一層精進していきたいと思います。

板村成さん(博士前期課程一年)
題目:Turbulence-Model Validation of Wind-Tunnel-Blockage Effects on the Grid-Generated Turbulence
概要:乱流の一種である減衰乱流を生成させる過程で生じる、風洞閉塞効果という風洞内流れを加速させる現象の影響を、より適切な減衰乱流のモデル化および乱流構造を解明することを目的として、数学スキームを用いて定量的に評価しました。
言葉:この度は、自身にとっては初めての国際学会で僭越ながらこのような賞を頂き、大変光栄に思います。今回の受賞で自身の英語力に自信をつけることができたので、これからも勉学に励み、将来的にグローバルに活躍できるように日々邁進していきます。

「山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~」を開催しました
(2018年12月11日 掲載)

「山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~」を開催しました_1 「山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~」を開催しました_2 「山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~」を開催しました_3 「山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~」を開催しました_4

2018年12月4日(火曜日)に国際ホテル宇部 において,山口大学・環境DNA研究センターキックオフシンポジウム~環境DNA研究の最前線と企業の取り組み~を開催しました(主催:環境DNA研究センター,共催:グローカル環境・防災学研究会,後援:環境DNA学会,土木学会中国支部)。シンポジウムでは環境DNA研究の第一人者である3名の研究者にご講演いただくとともに,関連企業5社の取り組みや今後への期待について講演をいただきました。シンポジウムには官公庁をはじめ,民間企業や一般の方,大学教職員,学生ら140名に参加いただき,引き続き行われた懇親会にも60名の参加がありました。講演会では積極的な質疑が飛び交い,参加された方々には環境DNA研究に強い関心を持っていただきました。また,テレビ・新聞の取材もあり,本センターへの期待の高さがうかがわれました。

【講演内容】
1) 開会挨拶・環境DNA研究センターの説明
  山口大学大学院創成科学研究科・准教授(センター長) 赤松 良久
2) 環境DNAによる生物分布・生物量調査手法
  兵庫県立大学大学院シミュレーション学研究科・准教授 土居 秀幸
3) 環境DNA分析の応用可能性:絶対量の推定と網羅的検出
  神戸大学大学院人間発達環境学研究科・准教授 源 利文
4) 環境DNAを用いた生物モニタリングの実践事例
  山口大学大学院創成科学研究科・特命助教 乾 隆帝
5) 生物多様性分析における次世代シーケンサー応用例の紹介
  イルミナ株式会社セグメントマーケティング部・アプライドゲノミクスセグメント
  マネジャー 藤原 鈴子
6) 遺伝子検査に有用なDNAチップシステムの紹介
  東洋鋼鈑株式会社 岡村 浩  
7) 生物多様性保全への環境DNA活用の期待
  日本工営株式会社 今村 史子
8) 環境調査業務における環境DNA分析の適用:(株)建設環境研究所の取り組み
9) 環境DNA分析をどのように利用するか?パシフィックコンサルタンツの取り組み
  パシフィックコンサルタンツ株式会社 真木 伸隆
10) 閉会挨拶
  山口大学・学長 岡 正朗

環境DNA研究センターHP:http://cedna.kenkyu.yamaguchi-u.ac.jp/

創成科学研究科 小室隆特命助教が平成30年度水工学論文奨励賞を受賞しました
(2018年11月30日 掲載)

創成科学研究科 小室隆特命助教が平成30年度水工学論文奨励賞を受賞しました_1  創成科学研究科 小室隆特命助教が平成30年度水工学論文奨励賞を受賞しました_2

創成科学研究科の小室隆特命助教(赤松研究室)が、平成30年度水工学論文奨励賞を受賞し、平成30年11月25日に開催された第63回水工学講演会で表彰されました。水工学論文奨励賞は、主たる著者として水工学論文集に掲載された論文が、独創性と発展性に優れ、水工学の発展に対し大きな貢献をなし得ると判断された成果であって、かつ、水工学講演会での発表が明快で要領を得たものであった将来性を有する若手研究者に対して授与されるものです。

論文題目は「平成29年九州北部豪雨における筑後川水系寒水川の土砂氾濫の実態解明」であり、共著者は山口大学の赤松良久准教授、同大学院生の山口皓平氏、ルーチェサーチ株式会社の渡辺豊氏、守屋博貴氏および東京理科大学の二瓶康雄教授です。本論文では、平成29年7月に発生した九州北部豪雨で大きな被害を受けた寒水川の被災状況の実態を、UAVや衛星リモートセンシング、河川氾濫シミュレーションを用いて解明しております。

受賞した小室特命助教は「本受賞は共著者の皆様のご助力のおかげであり、このような名誉ある賞を受賞したことを大変嬉しく思います。今後も研究活動に精進したいと思います。」と述べております。

大学院創成科学研究科博士後期課程の西川慧さんが「IEEE広島支部設立20周年シンポジウム」において、Student Branch 招待講演を行いました。
(2018年11月30日 掲載)

大学院創成科学研究科博士後期課程の西川慧さんが「IEEE広島支部設立20周年シンポジウム」において,Student Branch 招待講演を行いました。_1 大学院創成科学研究科博士後期課程の西川慧さんが「IEEE広島支部設立20周年シンポジウム」において,Student Branch 招待講演を行いました。_2

平成30年11月16日(金曜日)、鳥取大学工学部講堂で開催された「IEEE広島支部設立20周年シンポジウム」において、創成科学研究科博士後期課程システム・デザイン工学系専攻2年の西川慧さんがStudent Branch 招待講演を行いました。

IEEE広島支部では、学生が主体となって企画・運営を行う「学生の、学生による、社会のための」学生シンポジウム(Hiroshima Section Student Symposium (HISS))を開催しています。一昨年より、英語による予稿執筆と研究発表のInternational Sessionを行っています。西川慧さんは、昨年、島根大学で開催された第19回IEEE広島支部学生シンポジウムのInternational Sessionにおいて「Reducing the Calculation Time of DC-Capacitor Voltage-Control-Based Strategy in Smart Charger for Electric Vehicles in Single-Phase Three-Wire Distribution Feeders」という題目で研究発表し、最優秀研究賞を受賞しました。この受賞を受けて、このたびのStudent Branch招待講演を行うこととなりました。

Student Branch招待講演では、昨年度発表した研究内容のみならず、現在従事している電気自動車用双方向チャージャに関する研究の技術的な背景や世界的なポジショニングについても説明があり、異分野の研究者にも分り易い発表となっていました。

西川慧さんは、「大手重電機メーカから内定をいただいており、博士課程修了後にはパワーエレクトロニクス分野の技術者として世界で活躍したい」と抱負を語っています。さらに、指導教員である同研究科田中俊彦教授ならびに山田洋明准教授は、「毎日楽しそうに研究に没頭しており、今後が楽しみな学生です」と述べています。

IEEE広島支部設立20周年シンポジウムの詳細

IEEE広島支部の詳細

知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました
(2018年11月30日 掲載)

知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました_1 知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました_2 知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました_3 知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました_4 知の広場(国際化対応)で工学部社会建設工学科卒業生の篠田龍一氏による講演会を開催しました_5

2018年11月14日(水曜日)、吉田キャンパスの共通教育棟31番教室にて工学部1年生が受講する講義「知の広場(国際化対応)」の一環として、工学部社会建設工学科の卒業生である中国電力株式会社の篠田龍一氏を講師としてお招きし、講演会を開催しました。

この講演会は、グローバル技術者の育成を目的として行われているもので、海外での仕事の経験を持つ卒業生に講演していただいています。講師の篠田氏は、工学部社会建設工学科を平成12年に卒業後、本学の大学院に進学し、平成14年に修了されました。中国電力に入社後は8年間で53回、主に東南アジア地域に渡航され、電力施設の施工監理支援、コンサルティング、人材育成、投資可能性調査(リスクマネジメント)などを経験されています。講演では、海外業務を経験してよかったこととして、やりがいを挙げられ、大規模プロジェクトに従事できること、技術移転や人材育成において、交流した現地の技術者から感謝していただいたこと、生活向上への寄与などの具体例を交えてお話しいただきました。最後に、これからの技術者には、海外事業を当たり前にこなすスキル・能力が求められるようになると感じていると述べられ、学生たちへの前向きな取り組みを期待する言葉で締めくくられました。

創成科学研究科博士前期課程 栃木 茜さんが「16th World Conference of the Associated Research Centers for the Urban Underground Space」においてYoung Inquirer Award (Engineering & Others)を受賞
(2018年11月19日 掲載)

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2018年11月5日から7日に香港において、ACUUS(Associated Research Centers for the Urban Underground Space)が主催する16th World Conferenceで、本学創成科学研究科博士前期課程建設環境系専攻2年の栃木茜さんが、Young Inquirer Award (Engineering & Others)を受賞しました。

本会議は、都市の地下空間の利用に関して、建築、土木、経済など様々な分野の技術者、研究者、実務者、行政関係者らが2年に一度集い、研究やプロジェクトの成果について発表や情報交換を行います。今回は世界約20ヶ国から300名を超える参加者があり、16の基調講演とプロジェクト・一般報告に加え、選ばれた100を超える研究発表がありました。

受賞の対象となった栃木さんの研究論文は「ASSESSMENT OF IMPRESSIONS OF UNDERGROUND SPACES BASED ON QUESTIONNAIRES USING VIRTUAL REALITY IMAGES(バーチャルリアリティ画像を用いたアンケート調査に基づく地下空間に対する人々の印象評価)」で、共著者は福岡大学助教の今泉暁音さん(本学博士後期課程修了)と創成科学研究科の清水則一教授です。この研究では、地下空間デザインを支援することを目的にアンケート調査を実施し、デザイン要素として、地下空間の形、色彩、空間内部のテクスチャーを取り上げ、様々な形と色とテクスチャーで構成された地下空間を3次元バーチャルリアリティ画像で表現し、その印象をアンケート被験者に「快適な、わくわくする、退屈な」などの多数の形容詞で評価してもらい、集計した結果を分析して印象を表す形容詞とデザイン画像で構成される「知覚マップ」を作成します。作成された知覚マップは、コンセプトとなる印象を設定すると、それにふさわしいデザインが推奨され、地下空間デザインを系統的に行うことが可能となります。

本研究は、地下空間を対象としたデザインについて、これまでにない考え方と手法を提案し、将来の新しいデザイン手法の研究に大きく貢献するものと評価されました。今後、地下空間デザインが本学の特徴ある研究としてますます発展することが期待されます。

創成科学研究科電気電子情報系専攻の田邉凌平さんが第23回(2018年度)応用物理学会中国四国支部学術講演会発表奨励賞を受賞
(2018年11月 8日 掲載)

創成科学研究科電気電子情報系専攻の田邉凌平さんが第23回(2018年度)応用物理学会中国四国支部学術講演会発表奨励賞を受賞

2018年度応用物理・物理系学会中国四国支部合同学術講演会(2018年8月4日(土曜日)、会場:広島大学)において優秀な講演を行ったとして、創成科学研究科電気電子情報系専攻博士前期課程1年の田邉凌平さんが、第23回(2018年度)応用物理学会中国四国支部学術講演会発表奨励賞を受賞しました。

この賞は、応用物理学会中国四国支部が支部学術講演会において応用物理学の発展に貢献しうる優秀な講演を行った若手会員に対し、その功績をたたえることを目的として授与されるものです。今回、受賞対象となった発表題目は「転位密度が異なるAlGaN量子井戸構造における内部量子効率のSi添加量依存性」です。受賞対象となった講演は、深紫外域で発光する固体光源用半導体材料として注目されているAlGaN量子井戸構造の高発光効率化を目指したものであり、半導体中に含まれる転位(結晶欠陥の一種)の量に応じて、結晶性改質に用いられるSi不純物の発光効率に対する影響が異なることを示しました。転位密度を低減することで、Siの結晶改質効果がより高められる可能性を見出しました。

受賞に対して田邉さんは、「自分の研究が評価され大変嬉しく思います。これを励みとして今後の研究に取り組んでいきたいです」と述べています。

全日本学生室内飛行ロボットコンテストで学生が二つの賞を受賞しました
(2018年11月 5日 掲載)

全日本学生室内飛行ロボットコンテストで学生が二つの賞を受賞しました_1 全日本学生室内飛行ロボットコンテストで学生が二つの賞を受賞しました_2

全日本学生室内飛行ロボットコンテストで学生が二つの賞を受賞しました_3 全日本学生室内飛行ロボットコンテストで学生が二つの賞を受賞しました_4

工学部機械工学科及び大学院創成科学研究科機械工学系専攻の学生で構成されるチーム「電脳飛行」が平成30年9月28〜30日に大田区総合体育館(東京)で開催された日本航空宇宙学会主催の「第14回全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」において,出場した一般部門でベストクラフト賞(ファナック賞),自動操縦部門でベストプレゼンテーション賞(住友精密工業賞)をそれぞれ受賞しました。「全日本学生室内飛行ロボットコンテスト」は,全国から50の参加チームが集まって,室内で飛行する航空機型ロボットによる競技です。チーム「電脳飛行」が制作した航空機型ロボットは,競技中で全てのミッションを完了し,無事に滑走路に帰還したことで高得点を獲得しました。

チーム「電脳飛行」の活動は,山口大学工学部同窓会である常盤工業会の支援の下で行われ,半年に及ぶ機体設計・製作・自動制御システム実装の各工程を経ての大会出場となりました。今回のベストクラフト賞の受賞は,安定した飛行を実現できる機体を製作した点が評価されたもので,ベストプレゼンテーション賞の受賞は,横力の発生により機体を旋回させる機構についてポスター上でわかりやすく説明した点が評価されたものです。

チーム電脳飛行・長岡賢君(機械工学系専攻計測情報工学研究室)のコメント

「今大会では出場した両部門とも決勝に進出し,一般部門でベストクラフト賞及び過去最高の4位,自動部門ではベストプレゼンテーション賞を頂き, 大きく躍進することが出来ました。決勝当日の台風直撃や大会前日の練習飛行時に機体が大破する等トラブルが絶えませんでしたが,何とか乗り切れたことは誇らしく思います。」

チーム電脳飛行の今後の活躍にご期待ください。なお,チーム電脳飛行の活動の様子は,以下のブログにて公開されていますので,是非併せてご覧ください。

電脳飛行Facebookブログ

ミツバチはどのようにして精緻な巣をつくるのか? -ミツロウの付着と掘削に着目したハニカム構造への学際的アプローチ-
(2018年10月31日 掲載)

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ミツバチの巣に見られる精緻なハニカム構造は、耐久性と貯蔵性に優れていて、作製に必要な材料を少なくできます。ミツバチは、進化の過程でハニカム構造を作製する能力を獲得したと考えられています。しかし、そのような精緻な構造をミツバチがどのようにして作るのかは、これまで明らかではありませんでした。

山口大学大学院創成科学研究科工学系学域工学基礎分野の鳴海孝之講師は、神戸大学大学院医学研究科の本多久夫客員教授、関西学院大学理工学部数理科学科の大﨑浩一教授および同大学理工学研究科の上道賢太氏(博士課程後期課程在籍)と共同で、ミツバチの造巣に関するコンピュータシミュレーションモデル「付着・掘削モデル」の提案を行い、ミツバチが作る巣の初期構造の再現に成功しました。

精緻なミツバチの巣が、ミツバチによるミツロウの付着と掘削という単純な行動ルールに基づく活動によって作られうることを、本研究成果は示唆しています。

ミツバチの単純な行動原理が明らかになることで、構造物作製における可能性が広がります。例えば、ナノサイズのハニカム構造を作製するといった応用展開の可能性を秘めた研究成果といえるでしょう。

本研究成果は、平成30年10月25日、PLOS社が刊行するオープンアクセスジャーナルPLOS ONEに掲載されました。

DOI:10.1371/journal.pone.0205353
LINK:https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0205353

研究結果の詳細 [223KB; PDFファイル]

創成科学研究科の河村圭准教授が2018 年度土木情報学論文賞を受賞しました
(2018年10月16日 掲載)

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創成科学研究科工学系学域の河村圭准教授が,平成30年9月27日(木曜日)から28日(金曜日)に開催された第43回土木情報学シンポジウム(会場:土木学会(東京・四ツ谷))において,2018 年度土木情報学論文賞を受賞されました。

本論文賞は,土木学会論文集F3(土木情報学)に掲載された論文を対象に,独創的な業績を挙げ,土木情報学における学術・技術の進歩,発展に顕著な貢献をなしたと認められた論文1編に対して授与されます。2018年度は,58編から選考されました。

受賞対象となりました「トンネル壁面画像展開図作成における画像間の画素値差分布の勾配を利用した画像結合位置探索手法に関する研究」の論文は,創成科学研究科工学系学域の中村秀明教授とともに研究が行われました。

河村准教授らの研究は,重要な社会基盤施設の1つであるトンネルの点検を対象に,トンネル壁面画像展開図(パノラマ画像)作成のための高精度な画像結合位置探索手法を提案しており,独創的かつ有用性も確認されていることから,土木情報学論文賞に値する論文として評価されました。

本研究は,今後の社会基盤施設の維持管理の高度化また効率化のための基礎技術として期待されています。

論文題目:「トンネル壁面画像展開図作成における画像間の画素値差分布の勾配を利用した画像結合位置探索手法に関する研究」(土木学会論文集F3(土木情報学)Vol.73(2017)No.2 に掲載)

著者:河村圭,吉崎晶俊,Cuong Nguyen KIM(以上、山口大学),塩崎正人(三井住友建設(株)),中村秀明(山口大学)

創成科学研究科博士後期課程の河野誉仁さんが第69回中国地方技術研究会優秀賞を受賞しました
(2018年10月11日 掲載)

創成科学研究科博士後期課程の河野誉仁さんが第69回中国地方技術研究会優秀賞を受賞しました

2018年9月20日(木曜日)、21日(金曜日)に国土交通省中国地方整備局主催の平成30年度第69回中国地方技術研究会が広島合同庁舎で開催され、大学院創成科学研究科環境共生系専攻博士後期課程2年の河野誉仁さん(赤松研究室)が発表した「環境DNAを用いたアユの産卵場の利用状況モニタリング」が優秀賞を受賞しました。

この技術研究会は、中国地方整備局、国土交通省関係団体、県、市及び学術研究機関等が所掌する建設技術に関して、建設技術の向上とその普及を図ることを目的として開催されています。

河野さんの発表は、島根県の一級水系高津川において、近年資源量の減少が懸念されるアユの産卵期に着目し、アユの動態を明らかにするという内容であり、これまで不可能とされてきた大河川におけるアユの動態モニタリングを、最新の環境DNA分析技術を用いることで可能としている点が特徴です。

受賞に関して河野さんは、「このような賞を頂くことができて、大変うれしく思います。先生方の日々の熱心な指導に感謝し、今後の研究活動も勤しみたいと思います。」と述べています。

創成科学研究科の清水教授が土木学会情報学システム開発賞を受賞
(2018年10月11日 掲載)

創成科学研究科の清水教授が土木学会情報学システム開発賞を受賞

創成科学研究科の清水則一教授が土木学会から土木情報学システム開発賞を受賞しました。この賞は,土木情報学における学術・技術の進歩,発展に顕著な貢献をなしたと認められたシステムを開発した研究者に授与され,清水教授らの「GPS自己相対単独測位システム」の開発が対象となりました。

「GPS自己相対単独測位システム」は,一般に2台の受信機を用いて行うGPS高精度干渉法の精度(数㎜)を維持しながら,1台の受信機で実施するGPSナビゲーションのような手軽さで,構造物や地盤の動的変位を3次元的に計測できる受信システムとソフトウェアを開発したもので,電源開発,国際航業,神戸大学との共同研究として実施しました。振動台で与えた小さな変位を本システムで計測しその妥当性を確認し,海上に浮かぶ石炭積み上げ桟橋に設置して台風時の挙動を計測して実用性を検証しています。

今後は,ダムや橋梁などのような大型構造物,高層建築や鉄塔などを対象として,常時及び非常時(台風,豪雨,地震時など)の挙動を監視することで,構造物の維持・管理や防災・減災に役立つことが期待されます。

なお,共同受賞者の柏柳正之博士(電源開発)と増成友宏博士(国際航業)はともに本学の清水研究室で博士の学位を取得されており,本システムは継続した共同研究開発の成果です。

創成科学研究科の清水教授が衛星リモートセンシング技術で東欧諸国との連携を進めています
(2018年10月 5日 掲載)

創成科学研究科の清水教授が衛星リモートセンシング技術で東欧諸国との連携を進めています_1 創成科学研究科の清水教授が衛星リモートセンシング技術で東欧諸国との連携を進めています_2

創成科学研究科の清水則一教授(応用衛星リモートセンシング研究センター)は,これまで,クロアチア,ボスニア・ヘルツェゴビナ,マケドニア,セルビア,スロベニアを訪問し,衛星リモートセンシング技術であるDInSAR(合成開口レーダ差分干渉法)による地盤変位監視技術の適用に関する共同研究を進めています。

このたび,9月7日(金曜日)から13日(木曜日)の日程でクロアチア,ハンガリー,ブルガリアの諸国を訪問しました。

クロアチアでは,国立地質調査研究所(ザグレブ市)において,地すべり監視に関する共同研究の成果について意見交換し,その後,本年3月に大規模崩壊した地すべり斜面(フルバツカ・コスタイニチャ村)を視察しました。

次に,ハンガリーでは,ブタペスト技術・経済大学で「宇宙技術による地盤・大規模構造物の変位監視」の題目で特別講演を行い,ブダペスト市内の地盤沈下や郊外の地すべりに対して,宇宙技術による変位監視の適用の可能性が議論されました。

そして,ブルガリアでは,ソフィア市で開催された「構造物と地盤の計測技術に関するワークショップ」で基調講演を行いました。ブルガリア国内では地すべりが多発し社会的にも大きな問題となっています。清水教授が今回の講演のために実施した同国黒海沿岸の地すべり挙動のDInSAR解析結果を紹介したところ,大きな反響があり共同研究を進めることとなりました。

以上のように,衛星リモートセンシング技術を核とした東欧諸国との連携が着実に進展し,今後の成果が期待されます。

第2回生命分子インターネットワークセンターシンポジウムを開催しました
(2018年10月 3日 掲載)

第2回生命分子インターネットワークセンターシンポジウムを開催しました_1 第2回生命分子インターネットワークセンターシンポジウムを開催しました_2

9月26日(水曜日)、常盤キャンパスのD11講義室において、学部横断型学術研究拠点生命分子インターネットワークセンター(IoL)活動の一環として、第2回シンポジウムを開催しました。

本シンポジウムは、生命をテーマに学部の垣根を越えた学術的交流を図ることを目的として開催し、今回は3名の講師に講演を依頼しました。生命分子合成から細胞内挙動、そして、開発した技術の実用化に向けた医療現場での活動など、生命に関わる複雑な問題を、最先端の研究者の視点で講演していただきました。

また、シンポジウム後半では学生によるポスター発表を行い、優秀な発表に対してIoLポスター賞を授与しました。

生命現象を理解するためには、あらゆる分野の協力が不可欠です。本シンポジウムが異分野交流及び新しい学際的研究領域の創成へ寄与することが期待されます。

最後に、参加していただいた皆様に感謝申し上げます。

【講演内容】

  1. 細胞核のサイズ制御(山口大学大学院創成科学研究科理学系学域 原裕貴助教)
  2. ベンチサイドとベッドサイド~医学研究の双方向の流れ(山口大学 岡正朗学長)
  3. 生体分子の構造変換ダイナミズムへの介入を指向した化学触媒(東京大学大学院薬学系研究科 金井求教授)

【IoLポスター賞】

  • P15量的管理による植物工場産レタスの硝酸塩含量低減
    竹本拓海(山口大学農学部生物資源環境科学科4年生)
  • P17ニコチノイド骨格を有する有機ビスマスの合成と生物活性
    嶋本勇也(山口大学大学院創成科学研究科博士前期課程地球圏生命物質科学系専攻2年生)

生命分子インターネットワークセンターHP:http://yulifemol.chem.yamaguchi-u.ac.jp/

理工学研究科博士後期課程の神原規也さんが平成30年度日本地すべり学会賞(技術報告賞)を受賞しました
(2018年9月28日 掲載)

理工学研究科博士後期課程の神原規也さんが平成30年度日本地すべり学会賞(技術報告賞)を受賞しました_2 理工学研究科博士後期課程の神原規也さんが平成30年度日本地すべり学会賞(技術報告賞)を受賞しました_1

理工学研究科博士後期課程の神原規也さんが平成30年度日本地すべり学会賞(技術報告賞)を受賞し、平成30年8月22日(水曜日)、新潟市で開催された日本地すべり学会研究発表会にて表彰状が授与されました。

受賞対象となりました「神原規也,佐藤丈晴,鈴木素之,細密DEMを用いたマスムーブメント地形解析にあたっての傾斜量表現手法,日本地すべり学会誌,Vol.54,No.3,pp.32-39,2017年6月.」の論文は、創成科学研究科の鈴木素之教授とともに研究開発されました。この研究成果は、崩壊地形の検出に用いる細密数値標高モデルの最適処理に関するもので、深層崩壊域の地形判読の精度の向上につながります。今後は、斜面防災での実用が進むことが期待されます。

創成科学研究科の江鐘偉教授と医学系研究科の松永和人教授が山口県産業技術振興奨励賞を受賞しました
(2018年9月25日 掲載)

創成科学研究科の江鐘偉教授と医学系研究科の松永和人教授が山口県産業技術振興奨励賞を受賞しました_1

本学大学院創成科学研究科工学系学域 機械工学分野の江鐘偉教授と大学院医学系研究科呼吸器・感染症内科学講座の松永 和人教授が、第10回山口県産業技術振興奨励賞「山口県知事特別賞」を受賞し、9月10日(月曜日)、山口県庁において、村岡嗣政県知事から表彰状が授与されました。

江教授と松永教授は、山口県知事賞を受けたJRCS株式会社と「有機圧電デバイスを活用した心肺情報聴診解析システム」の共同研究開発を行い、従来の聴診器では聞き取りにくい呼吸音等を鮮明に聴診できる電子聴診器の開発と呼吸音等を信号波形として可視化し共有・保存できるソフトウエアの開発に寄与した功績が認められ今回の受賞となりました。

 今後、このシステムはサンプル販売を経て、来年には全国展開の予定となっており、全国の医療現場で役立てられて行くことが期待されます。

 山口県産業技術振興奨励賞は、県内産業振興に資するため、県内中小企業が行う産学公連携等による優れた技術の研究開発と新規事業展開の取組を奨励するとともに、ものづくり技術を尊重する社会的機運を醸成するため、平成21年度に創設された賞です。

創成科学研究科の佐伯 隆教授が企業との共同研究の成果をもとに作成した『静的流体混合装置の混合性能評価方法』が日本工業規格(JIS)として制定(官報公示)されました
(2018年9月14日 掲載)

創成科学研究科の佐伯 隆教授が企業との共同研究の成果をもとに作成した『静的流体混合装置の混合性能評価方法』が日本工業規格(JIS)として制定(官報公示)されました_1 創成科学研究科の佐伯 隆教授が企業との共同研究の成果をもとに作成した『静的流体混合装置の混合性能評価方法』が日本工業規格(JIS)として制定(官報公示)されました_2 創成科学研究科の佐伯 隆教授が企業との共同研究の成果をもとに作成した『静的流体混合装置の混合性能評価方法』が日本工業規格(JIS)として制定(官報公示)されました_3

創成科学研究科循環環境工学分野の佐伯 隆教授はアイセル株式会社(大阪府八尾市)との共同研究で静的流体混合装置(スタティックミキサー)の開発を行っています。スタティックミキサーは導管内部に特殊な形状のエレメントを設置した構造で、配管に取り付けるだけで流体を混合できる装置です。従来の撹拌槽よりも省エネルギー・省スペースな混合装置として注目され、現在も様々な商品が開発されていますが、十分に混合できたかを評価する方法が規定されていませんでした。佐伯教授は蛍光顔料を含んだ注入流体をスタティックミキサー上流で供給し、下流の管断面でレーザーシート光を照射することによって、注入流体の広がりを観察する実験を行い、得られた可視化画像から混合性能を数値化して示す混合指標を提案しました。この評価方法の開発は、平成27年11月に経済産業省によって制定された標準化活用支援パートナーシップ制度(提案企業:アイセル(株)、パートナー機関:(株)池田泉州銀行)の後押しを受け、さらに、同省の日本工業標準調査会標準第一部会において、新市場創造型標準化制度の活用案件として採択され、平成28年6月に佐伯教授を委員長としたJIS原案作成委員が発足しました。一般財団法人日本規格協会(JSA)のもと、委員によるJISの作成が進められ、平成30年5月18日に経済産業省で行われた日本工業標準調査会産業機械技術専門委員会で審議の後、8月20日にJIS B 8702として官報公示されました。佐伯教授は、「中小企業との共同研究が発端となり、上記二つの制度を活用して制定されたJISとしては日本で初めてのものです。経産省が支援を進めている『とがった(優れた)技術であり新市場の創造又は拡大が見込まれる』研究として認められたもので、今後は国際標準(ISO)の可能性も検討する予定です」と話しています。

なお、一般財団法人日本規格協会(JSA)については、日本規格協会ホームページ をご覧ください。

医学部附属病院と創成科学研究科藤井文武准教授の医工共同研究の成果に関する発表が、第60回米国医学物理学会年次講演会にて優秀研究賞に選ばれました
(2018年8月17日 掲載)

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医学部附属病院放射線治療部の椎木健裕講師、大学院創成科学研究科機械工学分野の藤井文武准教授らの研究グループが手掛けた、「呼吸性移動を伴う腫瘍に対する放射線治療の品質保証の高度化」の成果に関する研究発表が、アメリカ・テネシー州ナッシュビルで7月29日から8月2日に開催された第60回米国医学物理学会(AAPM)年次講演会にて、優秀研究賞(Best in Physics distinction)に選ばれました。今回の発表では、呼吸により腫瘍位置が変化する腫瘍に対する放射線治療の品質保証にロボットマニピュレータを導入し、現在臨床においては一次元だけの検証に留まっている呼吸性移動を考慮した品質保証を三次元空間で実時間に行えるようにするシステムの提案を行い、 本学医学部附属病院が世界に先駆け臨床開始した動体追跡放射線治療への応用可能性を示しました。

今回の講演会では2000件以上の研究発表が行われましたが、優秀研究賞は「治療技術」「画像処理技術」「治療と画像処理の融合」の各カテゴリーで5件のみ選定されます。これに選ばれた研究には、特別口頭発表およびポスターセッションでの発表の機会が与えられ、その年度における先端研究として来訪者の注目を浴びることになります。知られる限り、本賞をこれまでに受賞した日本人グループはいないということで、 山口大学発の医工共同研究が世界へ認められたことを示しています。

本研究の中で、藤井准教授は、患者さんの腫瘍軌跡軌道に全時間高精度に追従するマニピュレータの制御システムの開発を担いました。一般の産業用マニピュレータは、静止位置目標に対する繰り返し位置決め誤差が1mmを切る精度を達成することを保証していますが、位置制御点の間を移動する途中の追従精度は過渡的に大きな値を取り得ることが知られており、このシステムの臨床利用で要求される「動作開始後全時間三次元誤差1mm以内の追従」は難しい課題です。藤井准教授は「製品システムをベースとした開発であるが故の制約もあり、苦労しましたが、最終的には医学部の先生方が納得される精度を有するシステムを構築することができ、この分野の技術の進歩に貢献できたことを大変うれしく思っています」とコメントしています。また、椎木講師は「本研究の成果は、 様々な呼吸性移動を伴う腫瘍に対する高精度放射線治療を、 安全に患者さんへ提供する一助となると期待されます」と話しています。

環境に優しい化学~イオン液体でバイオマス由来の物質を有用物質に変換~
(2018年8月 8日 掲載)

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環境に優しい化学、グリーンケミストリーは、物質を合成する際に環境に負荷を与える物質をなるべく使用せず、また排出してもそれをできるだけ回収リサイクルすることを目指す化学として、今日その重要度は高まってきています。バイオマス由来の化学物質を有用物質に変換する反応はそのグリーン化学では重要な位置を占めますが、今回山口大学創成科学研究科の上村明男教授の研究グループは、イギリスのユニバシティーカレッジロンドン化学科のTom Sheppard博士とHelen Hailes教授らと、トウモロコシの非可食部分などから大量に入手可能なフルフラールを、グリーンな溶媒として知られているイオン液体を使って迅速にフタル酸誘導体に変換する反応を開発しました。フタル酸は樹脂材料としても利用されており、この変換反応によって植物由来の原料をプラスチックなどの有用な物質に変換できる方法となることが期待できます。

今回見いだした反応では、イオン液体[bmim][Cl]中でフルフラール誘導体であるフルフラールヒドラゾンをマレイミドと反応させることで、ディールス・アルダー(Diels-Alder)反応と引き続く脱水芳香族化が一気に進行してフタルイミド[WU1]が高収率で合成できます。この反応はマイクロ波照射による120℃の加熱によって1時間で完了します。生成物の単離は抽出のほか再結晶によっても可能であり、簡便な単離生成も可能になりました。イオン液体はほぼ定量的に回収可能で、回収したイオン液体は再利用して同じ反応を数回繰り返して実現できることがわかりました。この研究によりバイオマスの有用利用とその変換反応に新しい方法を提供でき、今後のグリーン変換反応の展開に貢献するものと考えられます。

本研究は幕末から明治維新にかけて山口県とゆかりの深いイギリスロンドン大学(University College London)化学科との共同研究の成果です。研究を推進するために日本学術振興会の支援を得てUCLからValerija Kalarula博士が山口大学に博士研究員として来日して研究を推進しました。150年を経てChoshu-ファイブとは逆の旅程をたどって英国から日本に化学を発展させ研究者が来てくれたことは一段と感慨深いものがあります。

本研究はJSPS科研費JP17K19139およびJSPS外国人研究員欧米短期の助成を受けたものです。

この研究成果は『RSC Advances』に6月20日(水)掲載されました。

DOI: 10.1039/c8ra03895c

LINK: http://pubs.rsc.org/en/content/articlelanding/2018/ra/c8ra03895c#!divAbstract

Erasmus+プログラムによりアルガルベ大学から教員を受け入れました
(2018年8月 7日 掲載)

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EU(欧州連合)の国際教育プログラムErasmus+(エラスムス・プラス)に基づき、7月16日(月曜日)~7月20日(金曜日)の一週間、アルガルベ大学理工学部のRiabu Teixeira Margarida氏、Nunes Luis Miguel氏を受け入れました。

一行は堤宏守工学部長を表敬訪問し、両大学の紹介や今後の交流について協議しました。

別の日には循環環境工学科の学部学生を対象に、"Water supply and sanitation in Europe"、創成科学研究科化学系専攻の環境化学・化学工学コースの博士前期課程学生を対象に、"Environmental risk assessment, tools and examples" という題目で英語による講義を行い、多くの学生が熱心に耳を傾けました。

その他に、複数の学科の工学部教員らと意見交換会を行い、共同研究についても議論しました。また、周辺施設の見学や、学生主催のたこ焼きパーティーへの参加など、日本文化を体験し、充実した研修となりました。

今後もErasmus+に基づいて学生や教職員の派遣と受入による相互交流を行うことで、教育研究の国際化を促進します。

シェフィールド大学とジョイント研究発表会を開催しました
(2018年7月27日 掲載)

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平成30年7月9日(月曜日)、常盤キャンパスにおいて、シェフィールド大学と山口大学のジョイント研究発表会を開催しました。

シェフィールド大学と山口大学とは、国際交流協定を締結して交流を行っています。工学部では海外研修の派遣大学として、平成16年度から継続して学生を派遣しています。

この発表会では、社会建設工学分野の土質力学・地盤工学に関する研究発表が行われました。シェフィールド大学からは、Jonathan Black講師とSteven Bayton助教から、本学からは、創成科学研究科環境共生系専攻博士後期課程3年生の中島晃司さんから発表がありました。中島さんは、工学部の平成28年度プロジェクト等経費(新長州五傑)の支援を受けて、シェフィールド大学で半年間の海外研修を経験されました。発表では、研修中に行った堤防の崩壊に関する研究について説明されました。

シェフィールド大学が来学しました
(2018年7月27日 掲載)

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7月8日(金曜日)にイギリスのシェフィールド大学からJonathan Black上級講師、Steven M Bayton助教が堤工学部長を表敬訪問しました。

表敬訪問では、堤工学部長から工学部及び研究の紹介の後、本学部学生の語学研修をサポートしていただいているJonathan Black上級講師から現地での体験談や今後の本学部との交流について社会建設工学分野の梶山助教、山田技術専門職員も加わり、活発な意見交換が行われ、有意義な時間になりました。

創成科学研究科の三上真人教授が自動車技術会から出版功績感謝状を贈呈されました
(2018年7月25日 掲載)

[20180725]創成科学研究科の三上真人教授が自動車技術会から出版功績感謝状を贈呈されました_1

6月28日(木曜日)、大学院創成科科学研究科機械工学分野の三上真人教授が公益社団法人自動車技術会から出版功績感謝状を贈呈されました。

出版功績感謝状は、論文集・書籍等の発行に係わる出版・編集活動に対して顕著な貢献のあった個人・団体の功績を称え、贈呈されるものです。三上教授は、自動車技術会論文集の査読業務への長年にわたる多大な貢献が評価され、2017年度出版功績感謝状贈呈者10名のうちの一人に選ばれました。

今回の贈呈に対し三上教授は、「投稿論文の査読はその論文集の質を高く保ち、信頼性を高めるうえで大変重要な任務です。そのため、査読にあたっては妥協なく、高い緊張感をもって真摯に投稿論文と向き合うことを心がけてきております。ただし、研究者である以上、査読システムの役割の一端を担うのは当然と考えておりますので、このたびの思わぬ感謝状の贈呈には正直驚いております。今後も自動車技術に関する研究コミュニティの一員として、なんらかの貢献をできましたら幸いです。」と述べています。

かさ高い脂肪鎖を「鈴木-宮浦型カップリング反応」に適用することに成功-ハイブリッド触媒系の新提案 -
(2018年7月 3日 掲載)

[20180703]かさ高い脂肪鎖を「鈴木-宮浦型カップリング反応」に適用することに成功-ハイブリッド触媒系の新提案_1 [20180703]かさ高い脂肪鎖を「鈴木-宮浦型カップリング反応」に適用することに成功-ハイブリッド触媒系の新提案_2

山口大学大学院創成科学研究科工学系学域応用化学分野の西形孝司准教授と東京大学生産技術研究所砂田祐輔准教授らのグループは、1つの反応系で「有機金属種」と「ラジカル種」という2つの活性種を使用可能な"ハイブリッド触媒系"を開発し、炭素周りの4つ目の置換基としてアルケニル基を導入することに成功しました。今回の研究成果により、アルケニル基を持つ第四級炭素中心を効率的に合成できるようになります。この研究成果は、異なる2つの活性種を安定的に1つの反応系で使用可能にした初めての例であり、クロスカップリング研究分野に大きなブレークスルーを与えただけでなく、将来の高機能な有用物質合成の実用化につながることが期待されます。  

2010年ノーベル化学賞は、パラジウム触媒による鈴木-宮浦クロスカップリング反応が対象分野でした。この手法は、医農薬品や電子材料など様々な有用物質を得ることが可能です。しかし、大きな構造(かさ高い)を持つアルキル基(脂肪鎖)をクロスカップリング反応に適用することは難しく、特に、医農薬品の合成中間体として有用な第四級炭素中心の合成は極めて困難でした。炭素の周りには4つまで置換基を配置することが可能ですが、第四級炭素中心の合成に必要な最後の4つ目を配置しようとすると、先に配置された置換基のため反応点が立体的に非常に混み入ってしまい、特別に強い試薬がなければ反応が進行しません。これでは医農薬品などの高機能性分子を構築できず、有機合成上の残された課題でした。

この研究成果は『ACS Catalysis』(IF=11.384)に6月28日に掲載されました。(DOI: 10.1021/acscatal.8b01572

研究の詳細は PDFファイル[328KB]をご覧ください。

カセサート大学が来学しました
(2018年6月28日 掲載)

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6月21日(木曜日)にタイのカセサート大学からPuntip Jongkroy准教授をはじめ6名の教員が来学し、堤工学部長を表敬訪問しました。

表敬訪問では、堤工学部長から工学部及び研究の紹介の後、今後の両大学の学生交流について活発な意見交換が行われました。

今回の表敬訪問を期に、ますますの交流が深まることが期待されます。

創成科学研究科 赤松良久准教授が平成29年度土木学会論文賞を受賞しました。
(2018年6月21日 掲載)

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創成科学研究科社会建設工学分野の赤松良久准教授が,平成29年度土木学会論文賞(教育分野)を受賞し,6月8日に開催された平成30年度土木学会(公益社団法人,会員数約40,000人)総会で表彰されました。土木学会論文賞は,大正9年(1929年)に始まり今日まで90年以上も継続する歴史と権威のある賞で,「独創的な業績を挙げ,これが土木工学における学術・技術の進歩,発展に顕著な貢献をなしたと認められる論文の著者」に授与され,この度は7件選ばれました。共同受賞者は同研究科の乾 隆帝特任助教,同研究科博士後期課程環境共生系専攻2年の河野誉仁氏,琉球大学の神谷大介准教授,サイバネットシステム株式会社の高田一樹氏です。

論文題目は「AR技術と3D模型を用いた河川流域環境に関する教育ツールの開発」です。これは,河川環境教育の新たな展開の一つとして,河川流域環境(地形,土地利用,水質,魚類生息などの情報)を俯瞰的にとらえることができるAR(拡張現実)技術とデジタル3Dモデルとを組み合わせた教材コンテンツを開発したもので,その効果を従来のポスターなどの紙ベースの教材と比べて,学習,教育上大きな効果があることを検証しました。

環境保全や環境教育に関する法律などが制定される中,河川環境の現状や課題は,専門家だけでなく,学生,一般市民や社会にも,広く理解されることが求められています。そのような背景のもと,本研究の取り組みは高く評価され,ARやVRなどの先端技術を土木教育分野へ導入することに大きく貢献するものとして論文賞が授与されました。

創成科学研究科の中村教授らグループが土木学会賞の技術賞を受賞
(2018年6月19日 掲載)

[20180619]創成科学研究科の中村教授らグループが土木学会賞の技術賞を受賞_1 [20180619]創成科学研究科の中村教授らグループが土木学会賞の技術賞を受賞_2

コンクリートに発生するひび割れを何とかしたいという技術者の熱意のもと、山口県と田村隆弘徳山高専教授、二宮純同客員教授、中村秀明山口大学教授、細田曉横浜国立大学准教授らのグループが、土木技術の発展に顕著な貢献をなし、社会の発展に寄与したと認められる画期的な技術に対して贈られる「土木学会賞の技術賞」を受賞しました。

対象となった技術は、産官学が協働で開発した「山口県によるひび割れ抑制・品質確保システムの構築と展開」です。この技術は、施工状況把握チェックシートや施工記録データベースを活用しながら、コンクリートに発生するひび割れを分析し、それをフィードバックすることにより、発注者と設計、施工、製造業者、研究機関が協働で、ひび割れを抑制するものです。コンクリート構造物のひび割れを抑制するだけでなく、品質向上にもつながることから全国的にも注目を集めています。

平成29年度電気・情報関連学会中国支部連合大会において創成科学研究科電気電子情報系専攻の絹田翔平さんが奨励賞を受賞しました
(2018年6月15日 掲載)

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2018年5月30日(水曜日)、平成29年度(第68回)電気・情報関連学会中国支部連合大会(2017年10月21(土曜日)、会場:岡山理科大学)において、優秀な発表を行ったとして、創成科学研究科博士前期課程電気電子情報系専攻2年の絹田翔平さん(指導教員:多田村克己教授)が、情報処理学会中国支部奨励賞を受賞しました。

この賞は、情報処理学会中国支部が中国地区における情報処理分野の若手研究者の育成事業の一環として、同大会において優れた論文を発表した者に授与するものです。受賞対象となった論文は、「水流静止画の動画化支援ツールの開発」です。

なお、絹田翔平さんは、同年3月2日(金曜日)にも、同大会の電子情報通信学会中国支部奨励賞を受賞しており、同大会において、電子情報通信学会中国支部奨励賞と情報処理学会中国支部奨励賞とのダブル受賞になりました。(写真:情報処理学会中国支部奨励賞を受賞した絹田翔平さん)

創成科学研究科 横川俊哉元教授、三宅秀明助教が中国電力技術研究財団の優秀研究賞及び研究奨励賞を受賞
(2018年5月31日 掲載)

[20180531]創成科学研究科 横川俊哉元教授、三宅秀明助教が中国電力技術研究財団の優秀研究賞及び研究奨励賞を受賞_1

公益財団法人 中国電力技術研究財団の「優秀研究賞」を大学院創成科学研究科工学系学域電気電子工学分野の横川俊哉元教授が、「研究奨励賞」を同応用化学分野の三宅秀明助教が受賞しました。

優秀研究賞及び研究奨励賞は、公益財団法人 中国電力技術研究財団の助成に基づく研究のうち、平成28年度に終了した助成研究の中で優れた内容であると認められた研究に対して授与されるものです。

横川元教授の研究「窒化物系半導体とカーボンナノチューブのヘテロ接合に関する物性および応用研究」は、照明や液晶ディスプレイ、自動車ヘッドランプに用いられる窒化物系半導体LEDにカーボンナノチューブのヘテロ接合の物性を応用し、世界で初の高出力、高効率特性を実証しました。

三宅助教の研究「色素内包カーボンナノチューブによる可視光励起電子移動システムの構築とその応用」は、太陽光エネルギーの有効活用を目的として、独自に開発した機能性色素をカーボンナノチューブの内部空間に導入することにより、新たな電子移動システムを構築することに成功しました。本システムを光触媒に応用したところ、可視光照射による水分解水素生成反応の活性が大幅に向上しました。

両者の今後の研究活動への活躍が期待されます。

石川昌明教授が2018年度システム制御情報学会論文賞を受賞
(2018年5月30日 掲載)

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大学院創成科学研究科知能情報工学分野の石川昌明教授が、5月17日(木曜日)に開催された第62回システム制御情報学会研究発表講演会(会場:京都テルサ)において、2018年度システム制御情報学会論文賞を受賞し、表彰されました。石川教授は、2016年度にも同賞を受賞しており、単著論文で短期間に2度受賞するという素晴らしい快挙です。

この論文賞は、システム制御情報学会論文誌に最近2年間に公表された学術・技術に寄与するところの大きい論文の著者に贈呈されるもので、論文題目は「時間遅れを考慮した確率SIRモデルの安定性解析」です。同論文では、感染症流行過程のシミュレーション解析を行い、感染症の流行が拡大するか否かの一つの指標を安定性という側面から明らかにしました。感染症の流行をヒトで実験することはできませんので、必然的に数理モデルを用いたシミュレーション解析が重要な役割を果たします。この研究により、ワクチン接種による感染症抑制戦略の構築が可能となり、感染症撲滅への道を開くものです。こうした点が、システム・制御・情報の分野の発展に寄与する優れた研究として高く評価されました。

今回の受賞に石川教授は、「有史以来、ヒトと感染症との戦いは続いており、今後も終わることはありませんので、今後もより実際に即した感染症モデルを構築し、感染症流行過程の研究に意欲的に取り組んでいきたいと考えています。」と述べています。

ブラウィジャヤ大学からインターンシップ学生が表敬訪問しました
(2018年5月23日 掲載)

[20180523]ブラウィジャヤ大学からインターンシップ学生が表敬訪問しました_1 [20180523]ブラウィジャヤ大学からインターンシップ学生が表敬訪問しました_2

5月16日(水曜日)にインドネシアのブラウィジャヤ大学から、RIYANTO HARIBOWO准教授及びインターンシップ学生のLAILATUL MUKARROMAH氏、IRENNE ISMAYANTI ROMADONA氏が堤工学部長を表敬訪問しました。

表敬訪問では、今回のインターンシップのプログラムについて説明があり、今後のインターンシップを含めた学生の交流について活発な意見交換が行われ、両大学の交流を深める有意義な時間になりました。

インドネシア農業省農業工学研究開発センターの来学
(2018年5月17日 掲載)

[20180517]インドネシア農業省農業工学研究開発センターの来学1 [20180517]インドネシア農業省農業工学研究開発センターの来学2

5月11日(金曜日)にインドネシア農業省農業工学研究開発センターのUning Budiharti氏とAbi Prabowo氏が来学され、堤工学部長への表敬訪問が行われました。

インドネシア農業省農業工学研究開発センターとは、独立行政法人国際協力機構(JICA)の支援の下で、本学と山口県内の企業である協和建設工業株式会社が連携して実施している「農業生産性向上のためのシートパイプシステム導入に関する案件化調査」の事業において、インドネシアでのカウンターパートとして交流があります。

表敬訪問後の会議では、工学部の紹介、シートパイプシステムの適用性評価結果についての報告、応用衛星リモートセンシング研究センターの三浦センター長から同センターの説明、山本准教授からドローンの適用事例の紹介の後、今後の連携について意見交換がありました。

今回の来学をきっかけに更なる交流が発展していくことが期待されます。

カセサート大学の来学
(2018年5月17日 掲載)

[20180517]カセサート大学の来学2 [20180517]カセサート大学の来学1

平成30年5月11日(金曜日)、タイのカセサート大学からKorchoke Chantawarangul副学長をはじめ5名の教員が来学し、堤工学部長を表敬訪問しました。

本学では、カセサート大学から短期インターンシップとして学生を2ヶ月間受け入れており、今年度は8名の学生を受け入れる予定です。

表敬訪問には、本学から堤工学部長、中村教授、渡邊准教授、渡邉学務課長が出席し、両大学の紹介の後、共同研究を視野に入れた教員の交流や今後の学生の交流等について意見交換がされ、両大学間の交流を深める有意義な時間となりました。

創成科学研究科の赤松良久准教授が戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)に採択されました
(2018年5月15日 掲載)

この度,大学院創成科学研究科工学系学域社会建設工学分野の赤松良久准教授が戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)に採択されました。

本事業は総務省がICT分野における新規性に富む研究開発課題を大学・企業などから広く公募し,優れたものに対して研究委託により研究費の支援を行うことで未来社会における新たな価値創造,若手ICT研究者の育成,中小企業の斬新な技術の発掘,ICTの利活用による地域の活性化,国際標準獲得等を推進するものです。

【採択された課題】

課題名:高精度河川水位予測を実現するクラウド型車載雨量計ネットワークシステムの開発
研究代表者:赤松 良久 准教授(山口大学大学院創成科学研究科工学系学域社会建設工学分野)
研究分担者:齋藤 和興 代表取締役(株式会社セネコム)
      新谷 哲也 助教(首都大学東京都市環境学部都市基盤環境学域)
      神谷 大介 准教授(琉球大学工学部工学科社会基盤デザインコース)
概要:水害リスクが増加しつつあるが、地方の中小河川では正確な雨量や河川水位のリアルタイムでのモニタリング、さらにはその予測が十分とは言えない状況にある。そこで、本研究開発では、車載型のコンパクトな雨量計を開発し、移動する雨量計を用いた雨量観測ネットワークを構築する。さらに、既存のレーダー雨量観測データも併用してディープラーニングにより河川水位を予測するシステムを開発する。

詳細は 総務省ホームページ を参照

四川大学錦江学院一行が来学されました
(2018年5月11日 掲載)

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平成30年4月27日(金曜日)に中国の四川大学錦江学院から張理事長をはじめ9名の教員が来学し、堤学部長を表敬訪問しました。

表敬訪問では、両大学の紹介の後、学生や研究者の組織的な交流の実施や交換留学による修士・博士の取得など今後の国際交流について意見交換がありました。

表敬訪問の後、江教授からMechatronics & IoT (MECIT)教育プログラムについて、山口教授からセキュリティ技術教育プログラムついての説明があり、参加者からはさまざまな質問があり、本学部の教育プログラムに強い関心を示されました。

その後、アントレプレナー工房及び機器共同利用センターを見学し、設置されている機器・設備について、真剣に説明を聞いていました。

今回の来学をきっかけに両大学の交流が発展していくことが期待されます。

望月信介教授が日本機械学会賞(論文)を受賞
(2018年5月 8日 掲載)

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創成科学研究科機械工学分野の望月信介教授が、「乱流境界層の平均量特性に及ぼす粗さの影響」と題する論文により日本機械学会賞(論文)を受賞しました。授賞式は、2018年4月19日(木曜日)に日本機械学会2017年度(第95期)定時社員総会(於:明治記念館)で執り行われました。本賞は機械工学と工業の発展を奨励することを目的として優秀な論文を表彰するもので、①独創性、②学問的または技術的な発展性、③機械工学または広く産業社会への貢献度の3つの観点で評価と審査が行われます。

受賞論文の内容は、独自に開発された計測技術を用いて粗面上に発達する乱流境界層の解明を果たした成果をまとめたものです。この論文は工学部元教員である大坂英雄名誉教授、亀田孝嗣准教授(現近畿大学)との共著であり、科学研究費補助金・基盤研究(B)の支援により遂行された研究成果です。

受賞に対して望月教授は、「このたびは栄誉ある賞をいただき、大変身の引き締まる思いです。成果は山口大学で開発してきたオリジナルな壁面せん断応力とLDAの測定技術により得られたものであり、今後も本学にしかできない優れた研究を追求し、世界に発信していきたいです。常日頃からご支援をいただいている皆様、装置の開発に協力いただいた卒業生と機械工場の技術職員の方々に感謝しています。」と述べられています。

工学部電気電子工学科の野田優利奈さんと創成科学研究科電気電子情報系専攻の日野貴将さんが電気学会中国支部奨励賞を受賞
(2018年3月30日 掲載)

[201803301]工学部電気電子工学科の野田優利奈さんと創成科学研究科電気電子情報系専攻の日野貴将さんが電気学会中国支部奨励賞を受賞1  [201803302]工学部電気電子工学科の野田優利奈さんと創成科学研究科電気電子情報系専攻の日野貴将さんが電気学会中国支部奨励賞を受賞2

工学部電気電子工学科4年の野田優利奈さんと創成科学研究科電気電子情報系専攻博士前期課程1年の日野貴将さんが、2017年度電気学会中国支部奨励賞を受賞しました。

この賞は、電気工学を学ぶ学生の向学心向上と優秀な学生の育成を目的に、2017年10月21日(土曜日)に岡山理科大学で開催された第68回電気・情報関連学会中国支部連合大会において優秀な論文発表をした学生を表彰するものです。

2人は超伝導・電子材料工学研究室において、-196℃の液体窒素で冷却すると電気抵抗がゼロになる超伝導コイルに関する研究を行っています。

野田さんの論文発表は「Bi-2223テープ線材の垂直磁場を低減する超伝導コイルの設計検討(野田優利奈・張 馨月・濱崎紀宇・原田直幸)」と題して、磁場の方向によって特性が大きく異なる超伝導線材を用いたコイルの新しい設計方法を提案したものです。日野さんの論文発表は「超伝導テープ線材を用いた単層ソレノイドコイルの電流-電圧特性(日野貴将・原田直幸)」と題して、線材の特性とコイルの実験データをもとに、単層のソレノイドコイルを組み合わせて実現するコイルの特性と応用の可能性について考察したものです。

受賞に対して野田さんは「今回の受賞を大変嬉しく思っています。大学院でもさらなる成果を挙げられるよう、研究に取り組みます。」、日野さんは「奨励賞をいただき光栄に思います。将来実用化できるように、これからも頑張りたいと思います。」とそれぞれ今後の抱負を述べています。

カーボンナノチューブを有機色素で染めて使う新しい光触媒技術を開発
(2018年3月27日 掲載)

山口大学大学院創成科学研究科の三宅秀明助教と岡山大学大学院環境生命科学研究科の高口豊准教授、田嶋智之講師、村上範武大学院生らの共同研究グループは、カーボンナノチューブの内部空間に色素分子を封じ込めることで、光照射下において、色素増感水分解反応による水素製造が可能になることを世界で初めて確認しました。また、通常の光触媒では利用困難な赤色光(波長650 nm)照射下で水分解水素生成反応の活性を比較したところ、染色したカーボンナノチューブ光触媒の量子収率(1.4%)は、色素分子をもたないカーボンナノチューブ光触媒の量子収率(0.011%)に比べて、活性が120倍になることも確認されました。

これは、カーボンナノチューブを有機色素で染めることで、カーボンナノチューブ光触媒の活性波長が制御できることを示しています。これまでに例のない活性波長制御法として、太陽光と光触媒を利用した水分解によるCO2フリー水素製造法(人工光合成)の鍵技術となることで、本学が取り組んでいる国連の「SDGs(持続可能な開発目標)」の達成に貢献することが期待されます。

この研究成果は『Journal of American Chemical Society』(IF=13.858 )に3月5日付でオンライン掲載されました(doi:10.1021/jacs.7b12845)

研究の詳細はこちらをご覧ください。

UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)の教員が来訪し、The 10th Choshu-London Symposium in Chemistryを開催しました
(2018年3月22日 掲載)

[201803222]UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)の教員が来訪し、The 10th Choshu-London Symposium in Chemistryを開催しました1 [201803222]UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)の教員が来訪し、The 10th Choshu-London Symposium in Chemistryを開催しました2

3月15日(木曜日)、UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)から化学科教授Jim Anderson氏、Helen C Hailes氏が常盤キャンパスを訪れ、The 10th Choshu-London Symposium in Chemistryを開催しました。

一行はまず、進士工学部長を表敬訪問し、懇談を行いました。懇談では、それぞれの大学の研究内容をや今後の交流について話し合い、大いに盛り上がりました。

午後からは、D11講義室においてThe 10th Choshu-London Symposium in Chemistryを開催しました。本シンポジウムは明治維新の時代にロンドンに滞在しUCLで学んだ長州ファイブを記念して開催されたアカデミックシンポジウムで、今回で10回目の開催です。シンポジウムでは、本学工学部、医学部、理学部からの研究者を含めた5名が有機化学を基礎とした生化学や医学への展開指向を含めた研究内容について発表を行い、参加した教員や学生は熱心に耳を傾けていました。

今回の来学を機に、両大学の交流がこれまで以上に発展することが期待されます。

The 10th Choshu-London Symposium in Chemistryのプログラムはこちら

重点大学連携事業推進のため三浦房紀副学長、創成科学研究科の清水則一教授らがインドネシア・ウダヤナ大学を訪問しました
(2018年3月22日 掲載)

[20180322]重点大学連携事業推進のため三浦房紀副学長、創成科学研究科の清水則一教授らがインドネシア・ウダヤナ大学を訪問しました1  [20180322]重点大学連携事業推進のため三浦房紀副学長、創成科学研究科の清水則一教授らがインドネシア・ウダヤナ大学を訪問しました2 [20180322]重点大学連携事業推進のため三浦房紀副学長、創成科学研究科の清水則一教授らがインドネシア・ウダヤナ大学を訪問しました3 

3月1日(木曜日)、2日(金曜日)に三浦房紀副学長(国際連携担当)、創成科学研究科工学系学域社会建設工学分野の清水則一教授らが大澤高浩准教授(ウダヤナ大学・山口大学兼任)と共にウダヤナ大学を訪問し、同学のA.A. Raka Sudewi学長、I Nyoman Gde Antara学術研究担当副学長、I Putu Gede Adiatmika大学院研究長、NPG Suardana工学部長らと個別に会談し、大学間および大学院・学部連携などについて意見交換を行いました。

これまで、同大学とは、2007年に理工学研究科との部局間協定、2010年に大学間協定を結び、同大学構内に山口大学国際連携オフィスを設置、2010年からは、文部科学省・宇宙利用促進調整委託を受け、大学院博士前期課程においてリモートセンシングと環境科学を主専攻とするダブルディグリープログラムを実施しています。さらに、ダブルディグリープログラム修了者の博士後期課程進学の促進、最近では、本学工学部グローバル人材育成における学部学生の短期派遣、国際総合科学部学生の留学派遣が行われ、両大学の教育・研究の双方向の連携協力が展開しています。重点大学連携事業はこのような両大学の連携を一層図るために、特に「衛星リモートセンシング」をテーマに共同研究の推進、人材育成に取り組んでいます。

このたびの訪問では、ウダヤナ大学からの要請で、清水教授が土木工学を専攻する大学院生、学部生約70名を対象に特別講義「Displacement Monitoring Using Satellite Technology for Risk Management」を行い、自然災害や地盤安定の監視のための宇宙技術の最新の利用について多くの実例を挙げながら説明しました。事例には、インドネシアの広域地盤沈下や鉱山斜面の安定監視が含まれ、それらはウダヤナ大学から本学清水研究室に留学している二人の博士後期課程学生の成果のため、出席した学生は大きな関心を持ち活発な質問がありました。また、行事の合間を縫って、グローバル人材教育で留学している本学工学部2年生7名(社会建設工学科5名、応用化学科1名、知能情報工学科1名)と懇談しました。生活の違いにやや戸惑いを見せつつも、全員快活にプログラムに参加している様子でした。

その後、在デンパサール日本国総領事館総領事に表敬訪問を行いました。総領事らはすでに本学からの派遣留学生と面会し、学生の活発な様子をご覧になっていて、本学の取り組みを高く評価されました。

今回の訪問によって、本学とウダヤナ大学の連携は実質的に着実に進んでいることが確認され、本事業が本学の取り組む他の大学間国際連携のモデルとなることが一層期待されます。

創成科学研究科建設環境系専攻の北村彩絵さんが第27回トンネル工学研究発表会優秀講演奨励賞を受賞
(2018年3月 7日 掲載)

[20180307]創成科学研究科建設環境系専攻の北村彩絵さんが第27回トンネル工学研究発表会優秀講演奨励賞を受賞1  [20180307]創成科学研究科建設環境系専攻の北村彩絵さんが第27回トンネル工学研究発表会優秀講演奨励賞を受賞2

2017年11月30日(木曜日)、12月1日(金曜日)に公益社団法人土木学会主催の第27回トンネル工学研究発表会が土木学会(東京都新宿区四谷)で開催され、大学院創成科学研究科建設環境系専攻博士前期課程2年の北村彩絵さんが行った発表「ひび割れ指数TCIを援用した既設トンネルのメンテナンス優先度箇所判定」が優秀講演奨励賞を受賞しました。

北村さんは2017年7月に受賞した第68回中国地方技術研究会優秀賞(国土交通省中国地方整備局主催)に続き、二度目の受賞となります。

北村さんの発表は、これまでの研究を集大成としてまとめた、既設トンネルの長寿命化に関する研究で、コンクリート覆工に発生するひび割れ状況を数値化し、その経年変化を評価することで道路トンネルのメンテナンス優先度判定を効率的に実施できる可能性を示しました。

受賞に対して北村さんは、「今まで修士論文研究として取り組んできたことを認めていただき、とても嬉しい気持ちです。社会人になっても、コミュニケーション豊かな専門技術者を目指して取り組んでいきたいと思います。」と述べています。

創成科学研究科の西形孝司准教授が平成29年度有機合成化学奨励賞を受賞しました
(2018年2月26日 掲載)

[20180226]創成科学研究科の西形孝司准教授が平成29年度有機合成化学奨励賞を受賞しました1  [20180226]創成科学研究科の西形孝司准教授が平成29年度有機合成化学奨励賞を受賞しました2

[20180226]創成科学研究科の西形孝司准教授が平成29年度有機合成化学奨励賞を受賞しました3

大学院創成科学研究科工学系学域応用化学分野の西形孝司准教授が、平成29年度有機合成化学奨励賞を受賞し、2018年2月15日(木曜日)に如水会館において開催された有機合成化学協会第81回通常総会で表彰されました。

本賞は、有機合成化学及びその関連産業の分野で優れた研究または発明を行った40歳未満の若手研究者に贈られるものであり、若手有機化学者の登竜門として位置づけられている賞です。選考過程は、2回の書面審査を経たのちに17名から成る審査委員に対して業績説明を行うという3段階で構成されており、受賞への道のりが非常に厳しいことで知られています。

今回の受賞は、「α-ブロモカルボニル化合物を用いる官能性第4級炭素の構築法確立」の業績が認められたものです。この研究は、有機合成化学において難題の一つとして認識されている第4級炭素化合物の効率的合成法に関するものです。炭素はその原子周りに4つまで置換基を持つことができますが、4つ目の置換基導入は立体的に非常に困難であり、従来法では多くの制限がありました。西形准教授のグループはラジカルが持つ高い反応性に着目することで、この難題を解決するための基礎理論を構築することに成功し受賞に至っています。医薬品や天然物をはじめとする様々な有用物質の効率的合成への応用が期待されます。

なお、本受賞に対して西形准教授は、「今回の受賞は、当有機化学研究室に所属する学生たちも含めたチームとしての成果と思っています。新たな知見を生み出すために、共に頑張ってくれた学生たちに感謝するとともに、今後も素晴らしい優れた技能・知性を持つ学生たちとともに研究を楽しんでいきたいと思います。」とコメントをしています。

有機合成化学奨励賞の歴代受賞者一覧(公益社団法人有機合成化学協会HPより)

西形准教授の受賞内容(公益社団法人有機合成化学協会HPより)

山口大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との国際共著論文 選択的フッ素化に関する最近の動向を発表
(2018年2月15日 掲載)

[20180215]山口大学とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)との国際共著論文 選択的フッ素化に関する最近の動向を発表

創成科学研究科工学系学域応用化学分野の西形孝司准教授とユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)化学科Tom Sheppard博士(Reader in Organic Chemistry)らが論文としてまとめた、選択的フッ素化に関する最近の動向がTetrahedron Letters誌のDigest paper(招待)に掲載されました。

フッ素はその特異な性質のため有用物質に不可欠な元素であり、例えば医農薬品の実に20~30%にフッ素が含まれています。そのため、分子の効率的かつ選択的フッ素化反応開発は有機合成における最重要課題の一つです。

今回掲載された論文は複数の反応点を有する基質のどの部分にフッ素が反応するかをまとめたもので、この点についてまとめた論文はこれまでにありませんでした。本論文の情報は、ファインケミカル分野のフッ素化合物合成化学に多大な貢献をすると期待できます。

Site Selectivities in Fluorination

Syo Ishida, Tom Sheppard, Takashi Nishikata, Tetrahedron Letters, 2018, 59, 789-798

doi.org/10.1016/j.tetlet.2018.01.044

創成科学研究科電気電子情報系専攻の山本克也さんが計測自動制御学会中国支部奨励賞を受賞
(2018年1月25日 掲載)

[201801252]創成科学研究科電気電子情報系専攻の山本克也さんが計測自動制御学会中国支部奨励賞を受賞_1

大学院創成科学研究科電気電子情報系専攻博士前期課程1年の山本克也さんが、2017年度計測自動制御学会中国支部奨励賞を受賞しました。

この賞は2017年11月25日(土曜日)、26日(日曜日)に鳥取大学で開催された第26回計測自動制御学会中国支部学術講演会における講演の中で、計測自動制御学会が関与する科学技術および産業の分野において、学問技術の発展に将来貢献するところが大きいと期待される成果を挙げた者を表彰するものです。

対象となった講演は「LSTMニューラルネットワークによる制御器調整(山本克也・若佐裕治)」です。この研究の中で、人工知能の要素技術であるLSTMニューラルネットワークを利用した制御器構成、およびその簡易な調整法を提案しました。受賞に対して山本さんは、「今回の受賞を励みに、さらなる成果を出せるよう研究に取り組みたいです。」と感想を述べています。

インド クルクシェトラ工科大学一行が来学
(2018年1月25日 掲載)

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インドのクルクシェトラ工科大学からAwadhesh Kumar Singh教授、Brij Bhooshan Gupta助教の2名が工学部に来学し、1月22日(月曜日)に進士学部長を表敬訪問しました。

表敬訪問では、クルクシェトラ工科大学が今後取り組む予定のプログラムについて紹介があり、両大学のこれからの交流について議論しました。

表敬訪問の後は、両大学のジョイントシンポジウムを開催しました。シンポジウムでは、Singh教授が「クラウドセキュリテイの最新技術:課題と挑戦」、Gupta助教が「ウェブとクラウドコンピューティングにおけるセキュリティ問題」というタイトルで講演されました。また、創成科学研究科知能情報工学分野の山口真悟教授、福士将准教授、Mohd Anuaruddin Bin Ahmadon助教もセキュリティに関する研究成果を発表し、活発な意見交換を行いました。

今回の来学をきっかけに両大学の交流がますます発展していくことが期待されます。