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創成科学研究科 清水則一教授がインドネシア・スマラン市を再訪しJSPS研究拠点形成事業を一層進展させました

(2017年9月12日 掲載)

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創成科学研究科の清水則一教授は、応用衛星リモートセンシング研究センター(CRASS)が中心となって実施しているJSPS研究拠点形成事業(代表者:三浦房紀山口大学副学長)において、バンドン工科大学(ITB)が実施しているインドネシア・スマラン市の広域地盤沈下のGPSによる変位計測研究に8月11、12日の両日参画しました。

これは、今年3月にITBで行った山口大学・ITB合同セミナーにおいて議論した連携課題を具体的に進展させることを目的として、ITBのHeri Andreas准教授の要請に応じて実施したものです。清水研究室では、SAR衛星データを解析(DInSAR)してスマラン市の地盤沈下を観測していますが、地表におけるGPS計測と宇宙からのDInSAR計測結果を合わせて共同で評価し、現地の地盤沈下状況を明らかにすることが今回の目的です(注)。当日は、DInSAR解析を研究テーマとしている本学博士後期課程でインドネシア出身のPutu Edi Yastikaさんも参加しました。現地計測の後、Andreas准教授と今後の共同研究の内容と進め方について意見交換しました。

一方、本事業に関連して、今年3月に清水教授が特別講演を行った同市にあるインドネシア国立大学の名門ディポネゴロ大学(UNDIP)を再訪し、Moehammad Awaluddin博士らと交流を深めました。UNDIPはスマラン市地盤沈下のGPS計測プロジェクトにおいてITBに協力しており、今後、山口大学を含めた3大学による共同研究を進めることについて話し合いました。

本研究拠点形成事業は、本年度がいよいよ最終年となり、宇宙技術による地盤変位計測に関する研究拠点づくりを具体的に進行させることができ、大きな成果が生まれることが期待されます。なお、両大学は10月に山口大学で開催する本事業の国際シンポジウムに出席して研究発表される予定です。

(注)スマラン市はインドネシア・ジャワ島の五大都市のひとつで、164万人の人口を擁するジャワ中央州の首都です。市の北部の湾岸に沿って軟弱地盤が広がり、工業用水と生活用水の汲み上げにより地盤沈下が進行し社会問題となっています。