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創成科学研究科の石川昌明教授が2016年度システム制御情報学会論文賞を受賞

(2016年6月 6日 掲載)

[2016/6/6]創成科学研究科の石川昌明教授が2016年度システム制御情報学会論文賞を受賞1  [2016/6/6]創成科学研究科の石川昌明教授が2016年度システム制御情報学会論文賞を受賞2

5月26日(木曜日)に開催された第60回システム制御情報学会研究発表講演会において、創成科学研究科工学系学域知能情報工学分野の石川昌明教授が2016年度システム制御情報学会論文賞を受賞し、表彰されました。

この論文賞は、システム制御情報学会論文誌に最近2年間に公表された学術・技術に寄与するところの大きい論文の著者に贈呈されるもので、論文題目は「D-分岐に基づく確率捕食者・被食者系の分岐解析」です。

同論文では、捕食者・被食者系の確率分岐を考察し、不規則外乱が分岐現象に及ぼす影響を明らかにしました。分岐現象とはパラメータの変動によりシステムの定性的性質が変化する現象のことで、この研究により、外乱が捕食者・被食者系の分岐に及ぼす影響を解析することが可能となり、食物連鎖への環境変化の影響などの解析の道を開くものです。こうした点が、システム・制御・情報の分野の発展に寄与する優れた研究として高く評価されました。

石川教授は、「確率システム理論一筋に40年間、研究に歩んできたことが評価され、大変嬉しく思っています。ノイズは一般に嫌われ者、邪魔者というイメージがありますが、ノイズにも有用な性質が多くあり、今回の研究はその一つを明らかにしたものでもあります。人生もノイズにより揺らいだ方が人間性も豊かになると思いますので、これからもノイズを大切に研究に取り組んでいきたいです。」と、受賞の喜びとともに、自身の研究に対する熱い想いを語りました。