山口大学・カセサート大学国際連携農学生命科学専攻

山口大学・カセサート大学国際連携農学生命科学専攻(ジョイント・ディグリー・プログラム) (2020年4月1日開設)

カセサート大学との国際連携農学生命科学専攻では、両大学における関連学問分野の特性を生かして、相互に補完・充実させた先端的かつ実践的な農学・生命科学分野の教育プログラムを構築し、地球規模の深刻な課題(地球温暖化、砂漠化、食料危機、食品廃棄物の増大、代替エネルギーの必要性等)の解決や食、エネルギー、医薬、環境等の分野での新規産業創出のために、熱帯性環境に棲息する微生物や植物を活用できる国際感覚をもった高度専門職業人を育成する教育を行います。

ジョイント・ディグリー・プログラムとは

国際連携専攻(ジョイント・ディグリー・プログラム)とは、連携する大学間で開設された共同プログラムを修了した際に、連携する大学が連名で単一の学位を授与する仕組みです。

本専攻では、通常と同じ2年間の大学院在学期間のうち約4ヶ月を連携大学で修学することで、カセサート大学からも学位が授与され、国際通用性のある学位を取得することができます。

養成する人材像

農学・生命科学分野の専門的知識・技術を持ち、熱帯性環境生物資源を対象とする研究や異文化体験により、先端的技術や研究能力、東南アジア諸国の生物資源に対する理解を備え、国際的視点に立って新しい時代を牽引することのできる先導的・指導的かつグローバルな高度専門職業人を養成します。

また、極めて多様な生物資源に接する中で、生物多様性の理解、生物資源の先端的な解析と革新的な開発、持続可能な社会構築への貢献、バイオマスの利用と維持などを担える幅広い視野を持った人材へと養成します。

入学定員

各大学6名
(山口大学で入学手続きをする学生2名、カセサート大学で入学手続きをする学生4名)

研究指導体制

入学手続きをした大学から主指導教員1名、連携大学から副指導教員1名が付き、双方の教員が連携して学生の学修計画の作成から学位論文完成に至るまでの指導を行います。特に連携先大学での学修の際は、副指導教員が指導を行います。

留学

山口大学を主とする学生は、1年次と2年次の8月から9月の2ヶ月間をカセサート大学で学修します。その間、集中講義の受講及びカセサート大学の副指導教員からの研究指導を受けます。

なお、留学にかかる費用の目安は、2ヶ月の滞在でおよそ20万円です。
(内訳)留学ビザ取得費用約1万円、航空費約8万円、寮費約5万円、生活費約5万円、海外留学保険料約1万円
 また、山口大学独自の留学奨学金の制度があります。(上限5万、審査あり)

修了に必要な単位

修了に必要な単位数:36単位
・山口大学を主とする学生・・・山口大学開設科目26単位以上
               カセサート大学開設科目10単位以上
・カセサート大学を主とする学生・・・山口大学開設科目15単位以上
                  カセサート大学開設科目21単位以上

授業科目等

・共同開設科目「Jointly Designed Course on (Agricultural Science または Life Science)」
"熱帯性環境生物資源の開発やその利用"のための基礎的かつ総論的内容の講義として、山口大学で2単位相当、カセサート大学で1単位相当の授業を行い、山口大学から3単位を与えます。

・集中講義、海外研究プロジェクト
カセサート大学滞在中に、取得する学位(農学、生命科学)に応じた講義を受講し、副指導教員から学生自身の研究内容に応じた指導を受け、現地でのフィールドワーク等を行います。

・専攻基盤科目
創成科学研究科における共通科目である「研究者行動規範特論」「知的財産特論」を本専攻においても必修科目として受講します。

・農学系共通科目
農学系専攻の既設科目でもある「専門英語特別演習」「農学系特論」を本専攻においても選択必修科目として受講します。

・農学科目、生命科学科目
選択科目として、取得する学位に応じた科目を受講します。

・特別演習、特別研究(修士論文)
修士論文を作成するため、当該分野の最先端研究について学修するとともに、各自の研究テーマに沿った実験等データの収集、分析、考察を行い、ディスカッション・発表を行います。

履修スケジュール

履修スケジュールはこちらをご覧ください。

修了要件

・2年以上在籍すること。
・所定の単位を36単位以上修得すること。
・GPAが3.0以上であること。
・査読制度のある学術雑誌またはプロシーディングに採用された1編以上の論文を基礎として、論文審査及び最終試験に合格すること。

授与学位

「修士(農学)」(英語名称:Master of Science in Agricultural Sciences)
又は
「修士(生命科学)」(英語名称:Master of Science in Life Sciences)
※山口大学とカセサート大学の連名による学位

修了後の進路

国内外における農業及び生物・バイオ関連企業(特に食品系、発酵系、バイオ燃料系、肥料系、農薬系、飼料系企業)などへの就職。

履修コース(教育上のコース)

農学系コース(修士「農学」)
生命科学コース(修士「生命科学」)